ビネガー・シンドローム2008/10/30 21:07

 ビネガー・シンドロームというものがあるそうです。今年の写真工業8月号に掲載されているらしいのですが、古いモノクロフィルムが化学変化を起こして、酢酸臭を放ちながら酷いカーリングや加水分解を起こすのだそうです。
 かなり古い時代のコダックのアセテートベースのものがどうもそうなると言うようなのですが、まだ私にはよくわかりません。いくつかのリンクをご紹介しますので、たどって読んでみて下さい。

 私の自家現像したネガも、35年くらい前のものは一部変質しているものがあります。ネガの黒い部分が銀色に変色して、軽く光を反射させるだけで反転してポジ画像に見えやすくなって来ています。もともモノクロフィルムは黒バックの前で光を反射させるとそうなりますが、黒バックにしなくてもそうなりつつあります。当時の大半を占めているネオパンSSSが苦戦してるように思えます。HP5やトライXは割合に強いかも?

 名作ネガは銀塩プリントとデジタルデータにしておく事が必定となってきましたね。皆さんもどうぞご用心下さい。

編集長敬白2005年12月02日
「あなたのネガは大丈夫ですか!?」
http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2005/12/post_144.html

編集長敬白2008年05月31日
「ビネガーシンドローム”警報発令中!」
http://rail.hobidas.com/blog/natori/archives/2008/05/post_786.html

フィルムのビネガーシンドローム: "Haniwaのページ"作者のblog
http://haniwa.asablo.jp/blog/2008/10/30/3856620

[PDF] 大切な遺産を守る K .
http://wwwjp.kodak.com/JP/plugins/acrobat/ja/business/products/micro/a-1.pdf

コメント

_ *floyd ― 2008/10/30 22:02

Vinegar Syndrome:参考になるお話どうも。私のような信州の寒冷地で湿度の少ないところは、大阪よりはまだまだましなんでしょうが、それでもきちんと保管しておきたいものはありますよね。「写真工業」は買っていますので、あわてて見てみました。今年の8月でなくて6月号ですね。松本徳彦氏が書いています。
 デジタル化による保存というのは、なんか抵抗あるのですが・・・・・やむを得ないことなんでしょうね。

_ じな ― 2008/10/31 08:53

銀化した画像を再現像(?)して元のネガ画像に戻す処理があったような気がしますが、20数年前の話ですのでちょっと確かではありません(^-^ゞ。一度検索してみます。

銀塩ネガのデジタル化保存は、それ以上の劣化を防げるという点で優れていますが、レコードからCDになったときに失われたものがあるように、大切な”なにか”が欠落してしまうのは仕方ないことなんでしょうね。

デジタル化とプリントでの保存、そして人々の記憶に残すのが最善かと・・・。

_ うろぼろす堂寫眞舘亭主 ― 2008/10/31 09:28

>*floyd さん
 やや、写真工業8月号でしたか、間違って覚えていました。訂正します。
 大阪は夏の高温がきついですね。冷蔵庫へ放り込めない大きなサイズの印画紙なども保存が心配です。
 ネガの保存も、今のところ決定打がありません。現在の所はアーカイバル用のスリーブに入れてバインダに綴じそれを本棚に置いています。とにかくネガへのアクセスが簡便でないと意味がないとわかったからなんですが、保存の点ではやや心配です。

_ うろぼろす堂寫眞舘亭主 ― 2008/10/31 09:33

>じなさん
 銀化の再生処理ぜひとも。前に渡した卒業アルバム用のネガ、銀化が始ってるよね。あれの保存は金属の菓子缶にカビシャットとともに入れてあった。スリーブの可塑剤とか、スリーブとカバーをくっつけてある接着剤とかも何か悪さをしているように思えてなりませんわ。

 確かにデジタル化は「なくなるよりはまし」という気持ちでやっておくしかないかなと思っています。とにかく残ってさえいれば、再現は可能になると思いますから。

_ じな ― 2008/11/02 20:10

再処理の件ですが、いくら検索しても引っ掛かって来ないですね。うーん、記憶違いやろうか・・・

ゼミの時に聞いた記憶があるんだけどなぁ。

もうちょっと調べて見ますんで、今しばらくお待ち願います。

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