フード病治癒2009/04/28 09:06

 長らく患っていたフード病ですが、このたび治癒しました。フード無しでももう平気で撮影できるようになりました。

 考えてみるに、もともとスプリングカメラを割合多く使い始めた時期から治癒への道は始っていたのでしょう、フードを持ってはいるものの、使わない事も多かったのです。ペルケオ。イコンタ・ビテッサ…どのカメラのフードも外れやすく、けちくさい自分は安くもないフードを失うことを恐れて余り使わないという本末転倒な事になってしまっていました。

 次のきっかけは去年から少しずつ撮り始めたトイカメラによる撮影で、もとよりトイカメラはフードなんかついていませんからそのまま撮影することになります。有害光・迷光が入ったら入ったでそれも絵の一部と考えるわけですからなにもかもそのまんま。そうこうするうちに、そのまんまでもいいかぁ…と考え始め、そこに今年のGA645iで携帯性をよくするためにフードをつけない事にしたのが決定的でした。

 もう強迫的にフードのないカメラ・レンズは使えないなんてことは無くなりました。保護フィルタもさして気になりません。この先、自分とともにカメラも少しずつ消耗し、朽ちて行けばいいのだと考えるようになってきたのでしょう。

 新しいGF670はフィルタをつけたまま折りたたむことすらできません。これがフード病を患っていた時期ならひどく気にかかった事でしょう。でも病が治癒したおかげで、なんとも思わなくなりました。フィルタをつけて折りたためたらいいなぁとは思いますが、出来無いからがんがん使えないと言うこともありません。

 強迫的で無くなると言うことはなんと開放された楽な気分なのでしょう。こだわりが無くなるというのは、それはそれでいいものだなぁと思います。あれもこれもときょろきょろするのは、あまり格好が良くないとされていますが、道楽の世界ではそれもまた「あり」だと思うのですが。

コメント

_ じな ― 2009/04/28 18:23

結果として自分を追いつめるようなこだわりは無い方が楽ですね。加齢とともにそう言う方向へ移っているのはこだわる気力が萎えてるのかぁと思うときがありますが、それさえどうでもいいような気になって・・・

いかんなぁと反省することの多いこの頃です。

_ *floyd ― 2009/04/28 22:28

 フイルターと言えば、私にとってはまだ現役のフジのGS645はフードにフィルターを付けるタイプで、従ってフードをつけないとフィルターは付けられないのですが、どうも同じ事情なのでしょうか?。一見スプリング・メカはGF670も同じに見えるのですが、こちらはフィルターは、オープンの状態ではレンズ前にフードなしで直接付けられるのですか?

_ うろぼろす堂寫眞舘亭主 ― 2009/04/29 01:22

>じなさん

 フィルタとフードはひとえに「レンズ保護」だったんですが、まぁ寿命があってもあと30年、そろそろ使い潰しても構わない時期になってきたからかなぁとも思います。

_ うろぼろす堂寫眞舘亭主 ― 2009/04/29 01:25

>*floyd さん

 基本的に同じだと思います。フードにフィルタを付けるタイプです。ただ、レンズにはフィルター枠がついていますね。だから蛇腹を伸展したじょうたいのままならフィルタのみでも使えるという事です。ただ、ついついそれを忘れてたたもうとすると、不味い感じですね。

_ 2.7次元 ― 2009/05/05 11:03

フード病全快、おめでとうございます。私はフィルターを一切付けない派です。というのは、カラーでの色の濁りがどうしても納得できないからでして。全てが濁ってしまう写真なんか撮ってもしょうがないですし、レンズを保護するものを付けるということは何も満足できないものを100%の割合で産み捨てるようなことだと思ったからです。フードについては依然有効性は感じるものの、、、実はフードを使わなくても許される構図や光線だけで写真が結構撮れるということがうすうす実感としてあるようにも思います。しかも、、、最近はデジタルでHDR合成デフォルトなので、、露出すらほとんど何も考えてなかったりするこの頃です。

_ 琥珀亭 ― 2009/05/05 18:09

フード病完治おめでとうございます。
私はフードを付けないと落ち着かなくて(見かけの問題ですが)ダメです。
カメラに依ってはフィルターも付けないとマゼンタかぶりしますし(6bitcodeもですが)。

_ ひうら ― 2009/05/08 00:02

「このたび治癒しました。」ですか :-) 一度は言ってみたいです ^^;
とある先達はこういうとき,「なあに戻ってきますよ,きっといまは距離を置いてみたい気分なんです」とかおっしゃってましたが,はてさて ^^

まあしかし私も最近,収差だのフレアだの,そういうのがやっと楽しめるようになってきました.まあしかしこれも今,たまたまそういう気分なだけかもしれません ^^;

_ うろぼろす堂寫眞舘亭主 ― 2009/05/14 11:32

>2.7次元さん

 お返事が遅くなってすみませんでした。
 やはりフィルタでは色が濁りますか。レンズ保護にフィルタを付けるのは、自動車のシートにカバーを掛けるのと似たようなものを感じます。車体がくたびれてきてもシートだけはぴかぴかなんてのは、やはりおかしいように思います。
 現実の問題としてはどうしても指で触ってしまう、カメラを収納するバッグでこすれるなどなどの理由があって、主に精神衛生的観点から保護フィルタをかけています。特にフードをかけないGA645などは。
 ここらあたり、速写とのバーターで仕方がないかなぁとも思っています。怠慢してレンズキャップもしないし。
 なんかこう、デジカメのバリアみたいなを組み込んだキャップなんて…できないですよね、スペースの都合もあるだろうし。
 このあたり悩みます。

_ うろぼろす堂寫眞舘亭主 ― 2009/05/14 11:36

>琥珀亭さん

 コメント遅くなってすみません。
 見かけの問題は確かにあります。ライカレンズはほぼ全部に純正フード付けています。このあたり「揃ってなきゃダメ」のヒノマル全体主義者ですからね。あはは。
 まぁ治ったと云っても「フードがないと撮影できない」というほどの強迫的な症状が無くなっただけで、依然としてフードは好きですわ。

_ うろぼろす堂寫眞舘亭主 ― 2009/05/14 11:42

>ひうらさん

 コメント遅くなって申し訳ないです。
 「治癒しました」と宣言しましたが、「寛解しました」にちょっとトーンを下げた方が良いかも知れませんね。ただまぁ、琥珀亭さんのコメントにも書きましたが、フードを付けないと撮影する事が出来無いという強迫的な症状は無くなりまして、面倒臭い、それも外れやすいフードをつけて撮影していたヴィテッサやペルケオやイコンタ、その他レチナだのコンテッサだのについても、フードを持たずに出かけても平気になりました。もっとも、もしかしたらこれが双極性で、またきついフード病がぶり返すかも知れません。それが恐いですね。
 話しがそれますが、昔、パール用の「スプリングフード」なるものをみた事があります。コラプシブルのラバーフードと同じような理屈で、ラバーじゃなくコイルスプリングでフードが形成されていて、前蓋をそのまま閉じられるようになっていました。あんなのは面白いなぁと思うのですが、あれから全然見かけません。

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