写真展より映画?写真集より画集?2009/02/04 10:59

 無論、そんな事はなく、多くの事が撮影の動機付けになったりする訳ですが、基本的には、写真そのものじゃなくて、映画や絵画、音楽、それから文学、いけばな、などの方がイマジネーションを刺激してくれるように思えます。少し写真と距離のあるものの方が、自分には好ましいです。
無論、多くの素晴らしい写真家の作品はずいぶんと肥やしにはなりますが、なんだか参考書を読んでいるように思ってしまうのは、自分がひねくれているからなのでしょうか。素晴らしい作品には嫉妬してしまいますしね、自分の腕前を棚に上げて。

 私はタルコフスキーをカリスマとしています。映像の詩人という言い方ももはや陳腐ですが、やはり彼の映画からは様々な刺激を受け続けています。その割には作る作品がぱっとしないのはタルコフスキーにとても失礼なんですが。



 「惑星ソラリス」の1シーン。そして、全ての映画の中で最も好きなシーンです。これほどの神々しい抱擁シーンは他にありません。絶対にして犯すべからざる高みに在るものです、私にとってはね。

 タルコフスキーの高みに上ることは出来ないって分かっています。でも唯々諾々と現状に甘んじて地を這うのは嫌です。

 これからもずっと彼は私を刺激し続けてくれるでしょう。永遠の高みから。彼の視線は神の視線ですからね。