空堀界隈2006/01/08 07:57

空堀の町屋
 空堀は大好きな街です。好きなお店もあるし、撮りどころは満載だし、写真展もここでやったし。何よりもここは路地の街で信じられないような細い露路が毛細血管のように張り巡らされていて、さながらちょっとした迷宮の様相を呈しています。ここに入れば1コマの写真が出来、一編の詩やエッセイが出来、一本の映画も撮れるし、ミステリーの一つも書けるでしょう。クリエイティブな若い(精神的に若い人も含めて)人達が集まりつつあり、しかも大資本はおろか中小の資本も入っていない、個人の集合体でもあります。ここらあたりが、堀江やアメ村とは違うところで、似たような場所に中崎町があります。うそ臭いコドモだましの街に成り下がった堀江やアメ村は陳腐化する一方でしょうが、ここら当たりは、妙な集団が仕切りつつあるとは云え、その集団にしても結構アバウトに構えているので、まだまだ大丈夫そうです。
 最近はここでの撮影も増えてきていて、浄正橋界隈に続いて自分にとっては撮り続けて行きたい街の一つです。
 いつもいつも引用する織田作之助の言葉をまた。

「・・・華かなネオンの灯が眩しく輝いている表通りよりも、道端の地蔵の前に蝋燭や線香の火が揺れていたり、格子の嵌ったしもた家(や)の二階の蚊帳の上に鈍い裸電燈が点(とも)っているのが見えたり、時計修繕屋の仕事場のスタンドの灯が見えたりする薄暗い裏通りを、好んで歩くのだった」

コメント

_ manicure ― 2017/05/04 15:22

Amazing! This blog looks just like my old one! It's on a completely different subject but it has pretty much
the same layout and design. Superb choice of colors!

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