プリミティブ・カメラの面白さ。2008/09/10 14:45

 勝手に「プリミティブ・カメラ」なんて名付けていますが、いわゆる「トイカメラ」「簡易カメラ」のことです。ちなみに「プリミティブカメラ」で検索をかけると1件だけヒットします。

 何時の間にかこの手のカメラが少し増えました。YUNON、HOLGA、ALTISSA、Diana、そしてPionyrII。これらのカメラはいずれも単速シャッタ(B付もあり)と晴天用・」曇天用の絞りが付いているという程度のものです。つまりは「日中の屋外しか写らないよ」てな塩梅です。

 そのアーティスティックな写りだのなんだのは、もう他で充分語り尽くされているので、今さら新参者の私が口を挟む隙間はありません。私が面白いと思うのは「あきらめる」ことを強いるカメラだという事です。そしてそのカメラが「あきらめろ」と云うのに抗って、どこまで写せるか試してみるという、そんなカメラとの掛け合いが面白いと思います。

 1/30・f8だと、夜や室内では、常用しているTMYでは露出不足になりますが、なに、増感現像してやればいいのです。3600だろうが、6400だろうか12800だろうが、無茶な増感上等、画面が荒れたら荒れるがままに作品にしちゃえばよいわけで、できあがりを想像して撮影するのではなくて、出来上った結果を素直に受け容れれば良いだけの話しなんですよね。

 プリミティブ・カメラに期待する事はハプニングなんでしょう。どうなるやらわからん、どう写るやらわからんけど、とにかく写してみよう、そうして、出た結果は結果として面白がってやろう…僕にとってはそんなカメラです。

 末期の銀塩カメラとフィルムは写って当然の高性能です。でも、初期の、ラチチュードの非常に狭い、「写らない」カラーフィルム時代をちょっとだけ知っている自分としては、プリミティブ・カメラのこういうのも結構面白いなぁと思えます。