兒嶌秀憲写真展「不安定な理(ことわり)」 ― 2005/11/13 19:00

兒嶌秀憲写真展「不安定な理(ことわり)」を見てきました。
多角的な視点で捉えられている街や人を次々に見せる彼の表現は、やはり落ち着きと動きが奇妙に同居しています。そこが非常に彼らしいと思います。
ひとつ前に二度にわたってまとめられた「いざない」は、彼の愛犬の死という心的外傷体験をからめてまとめられたもので、虚ろな心や死が垣間見える、他とは違った独特の作品であっただけに、次にもってきたこの「不安定な理」は、"そこから完全に抜け出る事は出来ていないものの何時もの自分に戻りつつある"という作品になっています。そこが「奇妙に同居」と私が思う所以です。
人間、齢を重ねれば、若くたってやはり悩み不安悲しみというネガティブな感情に翻弄される回数も増えるわけです。だから翳りの感じられる作品が出来たり、重い作品が現れたりするものですが、もともと持っている無邪気な心や洒落ッ気を失うわけではありません。ですからこれからまた洒落の感じられる作品も出てくる事でしょう。様々に揺れる気持ちの中から生み出されるこれからの彼の作品が、とても楽しみです。
多角的な視点で捉えられている街や人を次々に見せる彼の表現は、やはり落ち着きと動きが奇妙に同居しています。そこが非常に彼らしいと思います。
ひとつ前に二度にわたってまとめられた「いざない」は、彼の愛犬の死という心的外傷体験をからめてまとめられたもので、虚ろな心や死が垣間見える、他とは違った独特の作品であっただけに、次にもってきたこの「不安定な理」は、"そこから完全に抜け出る事は出来ていないものの何時もの自分に戻りつつある"という作品になっています。そこが「奇妙に同居」と私が思う所以です。
人間、齢を重ねれば、若くたってやはり悩み不安悲しみというネガティブな感情に翻弄される回数も増えるわけです。だから翳りの感じられる作品が出来たり、重い作品が現れたりするものですが、もともと持っている無邪気な心や洒落ッ気を失うわけではありません。ですからこれからまた洒落の感じられる作品も出てくる事でしょう。様々に揺れる気持ちの中から生み出されるこれからの彼の作品が、とても楽しみです。
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