8枚玉は冬のレンズ? ― 2009/02/02 21:35
レンズネタが続きますが、ここでライカファン最大のタブー、ズミクロン35mmF2/8elementsにも言及しましょう…ってそんな大袈裟なものじゃありませんが…。
8枚玉ではなかなか良い写真が撮れません。しかし大枚はたいて買ったのにそれがスカだなんてビンボー人としては絶対に認めたくない。ホントは言ってしまいたい「ありゃぁダメだよ」しかしそれを言っちゃぁお終いよです。大枚はたいたのだからなんとしてでも「あれは難しいが素晴らしいレンズだ」と言ってみたい。しかしまぁホントに難しいです。
故に撮影数もあまり多くなく、経験から導き出せる中間回答は殆ど無いのですが…。その1.解像力は悪くはないように思う。その2.コントラストは足りない。というまぁ猿でもわかる程度の事しか解りません。
故に、冬場のコントラストのある斜光で撮るとなかなか良いのではないか?露出は若干多い目にかけた方が良いのではないか?と思い始めていますが、これももしかしたら常識なのでしょうか、それともスカタンでしょうか。
今年は35mm判づいていますし、35mmレンズづいていますので、まぁこの死蔵されて居るレンズでなんとか傑作をものにして、えらそうなウンチクを垂れてみたいと思っています。あ、死蔵されているレンズは他にも赤エルマーもあります。もちろんこれもろくな写真が撮れていません。
写真展より映画?写真集より画集? ― 2009/02/04 10:59
無論、そんな事はなく、多くの事が撮影の動機付けになったりする訳ですが、基本的には、写真そのものじゃなくて、映画や絵画、音楽、それから文学、いけばな、などの方がイマジネーションを刺激してくれるように思えます。少し写真と距離のあるものの方が、自分には好ましいです。
無論、多くの素晴らしい写真家の作品はずいぶんと肥やしにはなりますが、なんだか参考書を読んでいるように思ってしまうのは、自分がひねくれているからなのでしょうか。素晴らしい作品には嫉妬してしまいますしね、自分の腕前を棚に上げて。
私はタルコフスキーをカリスマとしています。映像の詩人という言い方ももはや陳腐ですが、やはり彼の映画からは様々な刺激を受け続けています。その割には作る作品がぱっとしないのはタルコフスキーにとても失礼なんですが。
「惑星ソラリス」の1シーン。そして、全ての映画の中で最も好きなシーンです。これほどの神々しい抱擁シーンは他にありません。絶対にして犯すべからざる高みに在るものです、私にとってはね。
タルコフスキーの高みに上ることは出来ないって分かっています。でも唯々諾々と現状に甘んじて地を這うのは嫌です。
これからもずっと彼は私を刺激し続けてくれるでしょう。永遠の高みから。彼の視線は神の視線ですからね。
無論、多くの素晴らしい写真家の作品はずいぶんと肥やしにはなりますが、なんだか参考書を読んでいるように思ってしまうのは、自分がひねくれているからなのでしょうか。素晴らしい作品には嫉妬してしまいますしね、自分の腕前を棚に上げて。
私はタルコフスキーをカリスマとしています。映像の詩人という言い方ももはや陳腐ですが、やはり彼の映画からは様々な刺激を受け続けています。その割には作る作品がぱっとしないのはタルコフスキーにとても失礼なんですが。
「惑星ソラリス」の1シーン。そして、全ての映画の中で最も好きなシーンです。これほどの神々しい抱擁シーンは他にありません。絶対にして犯すべからざる高みに在るものです、私にとってはね。
タルコフスキーの高みに上ることは出来ないって分かっています。でも唯々諾々と現状に甘んじて地を這うのは嫌です。
これからもずっと彼は私を刺激し続けてくれるでしょう。永遠の高みから。彼の視線は神の視線ですからね。
"Slowly" team94写真展 ― 2009/02/09 11:06
team94写真展"Slowly" を見てきました。
きれいにまとまっていて、総花的な発表会っぽい雰囲気は無く、きちんとした写真展に仕上がっており、team94のブログに書かれているように、非常に満足すべき仕上がりになっていると思いました。
メンバーの中では昨年、今は閉鎖された"グレイス"で行われた「√3のてふてふ」に参加されていたクラミツタカコさんと小島由紀さんを存じていまして、彼女たちのこの一年たらずの変化も見せて頂きました。
小島さんは「√3のてふてふ」の時も、非常に深い色合いのしっかりしたトーンの写真を作られる方でしたが、今回は前回よりもより色の奥行きと深みが増しており着実に独自の世界を構築されていました。やや暗く落としたトーンの中に、しっかりとした色が浮かび上がる作品これらの作品は、まるでメゾチントのようです。稠密とでも言えばよいのでしょうか?多くのエネルギーがそこに注がれているのがよく判ります。
彼女は非常に丁寧な作品作りをされるようで、作品の全てにそれがにじみ出ていました。プリント自体もそうですが、マットワーク、フレームワークに至るまできっちりと仕上げておられ、非常に真摯な姿勢で写真に向かっておられるようでした。非常に理知的な雰囲気を醸し出されていました。こういう言い方はどうかとは思いますが、この作品を若い女性が作られていると知れば驚かれると思います。一切の甘えを排除して作品が作られています。
クラミツさんのメインの作品は、日常の日記がわりの写真のなかから選択されたものをピンアップで展示されていました。
この作品は彼女が日々積み重ねてきたポートフォリオの中から選びだされているのですが、この作品のみならず、もとになっているポートフォリオそのものが素晴らしいものでした。ご本人はそれに気付かれていたかどうか(笑)?内向的独善的なものにならず、しかもよくある手の「女の子写真」にならず、なんとも云えず好感の持てるアンソロジーに仕上がっていました。ご本人にお尋ねしたところ、こうやって記録して見返しながら、良くないところは改めているとのこと。つまり非常に地味で真っ当な努力もされているわけです。そうやってこの手の作品をつくれば、次第に、つまらない、ありきたりな作品に流れていってしまうものなのですが、そうならないところに、彼女の非凡さがあると思いました。写真と言うことを意識しきちんとそれをフィードバックさせることを繰り返し、しかもありきたりにならない。なかなかそうは行かないものです。
クラミツタカコさんはかなりの数の点数でポートフォリオを作っておられたので、今すぐにでも個展の計画をすべきです。間違いなくかなり素晴らしいものになると思います。私はそう思いますね。
小島由紀さんも、今回のような作品で点数がそろえば(作品のストックをお訊きしていなかったので)やはり個展を開かれるべきです。
共同展ではない、個展です。何故かと云えば、お二人とも自分の宇宙を持ちだからで、ギャラリの空間をその自分の宇宙に変えてしまえる個展は、やはり見る者へ大きな楽しみを与えてくれますからね。お金もかかるしエネルギーも必要ですが、是非とも個展を検討して頂きたいです。彼女たちの内宇宙に入り込む機会を与えて頂きたいと思います。
今回はなにかツボにはまったというか、衝撃的でもあったし、とても刺激になりました。おかげで北新地駅まで戻る間にフィルム4本撮影してしまいましたよ。
にゃらぁきぃ~ ― 2009/02/10 10:30
表題の本を買いました。
別になんと言うことのない本なのですが、このキャラクタが良くできているなぁと思ったので、買ってみました。荒木経惟は大好きな写真作家ですしね。
荒木経惟みたいに奔放に撮れたらなと思うことが良くあります。できるだけそうしたい、けどできないだろうしできたところで、今の生活の制約の中で発表することもどうせできないし。死んでから誰かにやってもらいましょう。
荒木経惟のどこがいいかと言えばライカのフィルム交換が上手なことです。いつものような流暢な軽口を叩きながら手もとをみずに交換できる。別に珍しくも無いし当たり前のことなのでしょうけれど、それでも良いなあと思います。
この本を見て、ひさしく交換レンズを持って撮影に出ていないことを思い出しました。ライカの交換レンズは小さいのだからせめて数本持って出ても良いのではないかと思いました。今度はそうしましょう。
「敗者復活の歌」~タテタカコ ― 2009/02/12 15:35
Eminemばかり聴いていたような感のある去年から一転して、今年はいつもの音の雑食をしています。食べ物は偏食なのに音楽は比較的なんでも食べます。
タテタカコの音楽は大好きな「スケアクロウマン」のEDで初めて聴きました。少ない言葉、長い音、スロゥなテンポ…最近あまり耳にしない感じでした。
音楽活動なんかも見ると多少鼻につくところや胡散臭いところがなきにしもあらずですが、それはそれ、音の心地よさや、歌のよさに関係はありません。
このアルバム「敗者復活の歌」には、一曲に一枚の歌詞カードが付いていて、その一つ一つに切り絵が配されています。またディスクにはDVDが付いていて、彼女の歌をバックにフォトクリップが上演されます。橋口譲二とのコラボもあったりして、お得感満載。
ちょっとDVDの真似をしてPicasa3で彼女の曲をバックに自分のフォトクリップを作ってみるのも一興です。音楽が付くと自分の写真がますます好きになりますよ。
ゆっくりと南へ ― 2009/02/15 17:17
prinzあるいはpetit輪行 ― 2009/02/21 16:32
千秋楽目前の勝山さんの個展を見てきました。会期は長いと油断しているとこう云う事になります。
天気もよさげだし、フォールディング・バイクで輪行しました。
プリンツは前回来た時からまた変わっていました。もうすっかりレストラン…かなぁ。自分が知っている、そしてよく行った90年代のプリンツとは別物です。
勝山さん初の個展は手堅くまとめられていました。看板写真が初っぱなに来ているのはなかなか意表を突かれました。点数も多く、充実していましたね。
芳名帳、感想のノートを見ると、よく知ったお名前がずらりでした。ダブル・エクスプレス・コーヒーを注文して、ライブラリからギャラリを眺めながらノートにいろいろ書いて来ました。
撮影しながら帰るろうかとか、両親のところへ寄って帰ろうかとか、いろいろ考えながら走りましたが、結局は途中の和菓子屋に立ち寄って「つばき餅」を求めてそのまま出町の駅まで行き、そこで自転車をたたんで電車に乗りました。
もう少し走っても良かったんだけれど、なんだかまぁいいやって感じになっちゃって。
京都はいい喫茶店が多い。白川疎水沿いにもよさげな店がいっぱいでした。プリンツの喫茶室もよかったし、やはりハイレベルです。
暖かくなったらまた行きましょう。
SEWING TABLE COFFEE ― 2009/02/23 14:10
ずっと前から行ってみたいと思いながら行けなかった、星ヶ丘洋裁学校の敷地内にある"SEWING TABLE COFFEE"へ行ってきました。
もう雰囲気たっぷりって感じで、暖房が入ってなくて(って事は当然冷房もないだろう)しかも窓も扉も開放されているので、外のカフェテラスと変わりありません。冬場で風のない日なら外のテーブルの方が陽が当たって暖かいだろうと思います。
そういう意味で一般的なホスピタリティには欠けますがそれでもコンフォタブルなひとときを過ごせます。
撮影はまぁ一本てとこ、四季折々に訪ねて撮影してみたいと思える場所でした。
「洋裁学校」の中ですからオッサンが一人ではいるには勇気が要ります。
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