橋本2008/11/24 21:44

 ずっと前から撮影してみたかった和歌山県の橋本市駅前の街区に行ってきました。雨が結構降っていましたが、せっかく特急「こうや号」に乗ったんだし、なんとしても撮影して帰らないと「元が取れぬ」などとケチな根性全開、派手な合羽を着込んでテルテルボウズのようなナリで撮影しました。

 橋本駅前は想像していたよりもずっと「迷宮」で非常に魅力的でした。同時にもうこれは手の施しようがないんじゃないか?と思われる程に衰弱した感もあり「限界集落」という言葉が頭をよぎり、あまりの光景に撮影するのが憚られる程でした。しかも建物がどれもこれも歴史が感じられる立派なものなので余計に痛々しく感じられました。
 街区は再開発でもするつもりなのか、あちこちで立派な家が壊され更地がフェンスで囲われていて、バブル景気で地上げが盛んな頃の街のようでした。ああ何か方向が間違っている、まだこんな事をやっている連中の頭の中は1980年代後半なんだなぁ…いろいろ思いました。そんなメンタリティも痛々しかった。

 商店街はアーケードや電柱を撤去したら、かなり立派な伝建群が現れますから、まずそれを自分たちでやってから行政に保護を迫ってみるとかなぁと思います。思いますが…前述したようにすでに更地になっているところも多いです。お住まいになっている方もどうもお年寄りばかりのようで、なんだかもうなにもかも手遅れ、この財産を活かしての再生は無理かも知れないなと思いました。

 「滅びの美」を記録して行くしか…無いのかも知れません。あと、何度か足を運ぶ事でしょう。地元の方には失礼な話だと思いながらも。

2008.11.24追記
 デジカメを忘れてきて携帯で撮った写真、しかも、少ししかありませんが、この忘れられそうな街に少しでも関心を持って貰えたらと思い、地図とともにリンクしておきます。
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