個展「夜ごとの悪夢」案内葉書刷上る。2007/09/03 13:34

できたできた~。
 個展の案内葉書が刷り上がりました。
 今回の個展は「好き勝手」な内容でやらせていただきます。いつも好き勝手しているんじゃないのか?と怒られそうですが、それでもやはり見て頂くためにそれなりに気は遣ってあります。今回は気を遣ってないなんて訳じゃないんですが、より自分の好みだけでさせて頂こうと考えています。
 1,000枚刷って400枚は会場であるグレイスへ托し、あとは郵便と知り合いの店舗に置いて頂くという事を目論んでいます。それから自分の分。第一回目から案内葉書は自分の分が殆ど残っておらず、ちょっと悲しい思いをしたりもしたものですから、今回はたっぷりと残しておくつもりです。
 近いうちにみなさんのお手元にお届けするつもりですが、しばらくしても「届かねぇぞゴルァ!」という方は、「送れカス!」と、おなまえとおところを書き添えてメール頂けはすぐにお送り致します。

 会場のグレイスは大阪の桃谷商店街の中にあります。JR環状線桃谷駅からは、ずっとアーケードになっていますので、雨が降っても傘の必要がありません。生野区のそれこそ「濃い」雰囲気の中に突如として現れる異空間がギャラリー「グレイス」です。

「夜ごとの悪夢」プリント開始2007/09/12 23:32

只今水洗中
 まだやってなかったのか?と言われそうですが、やっとモチベーションが高まり、プリントを始めました。
 今回の印画紙はこのためにとってあったアグフアの光沢紙。現像液はデクトールの1:2を使い捨てにすることにしました。初日の今日は準備に手間取ったので三枚ですが、まぁ現像液をケチりながらですからこんなものでしょう。
 幸いなことに露出が決まりやすく楽でした。アグフアの印画紙は本当に使いやすくて良いなぁ。復活したアグフア、品質が同じならバカ高いけれど、使おうかと言う気になります、いえ、グレイスの宣伝を抜きにして本当に。
 さて、今週中にはマットを手配しようと思います。今回は黒マットを考えています。ちょっと品がないかもしれないのですが、黒っぽい画像が多いので、白マットだとその白さに引っ張られて虹彩が絞られてしまい、黒のディテールが見にくくなります。それを回避するための策です。

亀村ヨシノブ写真展「serenade」2007/09/24 23:59

正面の大きなプリント
 亀村ヨシノブさんの写真展「serenade」を観に桃谷のギャラリー・グレイスへ行ってきました。
 「入り口の上、見ました?」と言われて外へ戻ってみると、ドアの図上には全倍くらいのプリントが・・・。
 廊内には「亀村調」で統一されたプリントが並びます。
 私も彼と同じところを撮影して作品にした事がありますが、同じところを撮ったとは思えない位の違いがあります。考えてみるとそれはアングルの僅かな違いだったのです。
 彼の作品はアングルを若干上に振ってありそれとも相まって、画面の集積度が高まり非常に密集した、圧倒的な量感をもって迫ってきます。ですから撮影現場に立ったとすると、彼の写真から受けるような密度は恐らくは感じないだろうし、もっとその場を広く感じるだろうと思います。それほど彼は空間を圧縮して表現する力があります。
 私の場合はその逆で、アングルはいつもうつむき加減です。空間の密度は疎になり、広いように見えたその場所は実はとても狭いものだったのだという事になります。
 そんな事を考えながら私は見ていましたが、無論、そんな理屈など抜きにして楽しめる、味わい深い作品群です。非常に力を感じられる写真の数々をお楽しみ下さい。
 会期は9月29日(土)まで、水曜日は休廊です。

「夜ごとの悪夢」ブックマッティング2007/09/26 23:59

既製品を使うと早いなぁ・・・。
 マットが出来上ってきたのでプリントをマウントしブックマットを作成しています。今回は黒マットです。
 全てのプリントが終わっていないし、出品する作品が全て決まった訳ではないのですが、とりあえず決定的と思われる作品をマウントし始めました。
 共同展のように点数が少ないときには、窓も自分で切るしコーナーも紙を折って作るしリネンテープをセラミックタンで水張りするんですが(これが結構楽しい)今回は点数も多く時間にも余裕を持たせておかなくちゃなりませんから、マットの窓抜きもやってもらい、ヒンジングはフィルモプラストで、コーナーも接着剤付のものを使いました。外す事も無かろうと云う事で、四隅とも大きなサイズのものでマウントしてあります。
 こうやってみると、印画紙が結構暴れていますね。

「夜ごとの悪夢」黒マット2007/09/27 11:44

う~~~~~~~~~~~~~~~~ん、イマイチ・・・。
 今回のマットは黒マットにしてみました。理由は前に書いたようなものなのですが、実際にブックマットにしてフレームに収めて見るとこういう感じになりました。

 はっきり言って期待したほどではありませんでした。
 
おそらく原因の一つには余白部分が若干幅広だったと云う事でしょうか。余白を5mm取りましたが、これが広すぎた訳で、4mm程度にしておくべきだったかも知れません。そのために下品な感じになってしまいました。でもやり変える事は出来ませんから、このまま突っ走ります。
 黒マットとシルバーポリッシュのフレームとの相性は、これはなかなかイケているように思います。こちらは成功なんだけれどな。
 有吉画材のマットは平面性も良くて、いまのところはぴったりくっついてくれています。

村田兼一・PRINSESS OF DESIRE2007/09/29 23:59

案内葉書
 大江ビルヂングにある乙画廊で開催されている村田兼一さんの出版記念写真展を拝見しました。
 ずっとブレのない彼の世界だが非常に控え目に新たな試みも加えられていました。しかしやはりその世界に変わりはありません。
 今回出版された写真集も拝見した。彼の所思とは少し異なった解釈と内容であると彼自身のブログに書かれていた通り、いくつかの作品にその答えを見たように思いました。
 印象的であったのは、写真集のプロフィールにKen-ichi Murata and his muse Yumiko Yamasaki"とテキストが添えられ、作者と作品の彩色などを受け持っている山崎さんが一緒に写っている写真が使われていた事です。
 "his muse"
 まさにその通り。芸術家は美神に祝福されていなければならないのです。美神に棄てられる事は感性の枯渇を意味し、破滅です。表現の原動力は闇の底からわき起こるリビドーではあるでしょう、しかしそれを芸術に昇華させるのは美神の業であるはずです。

 素晴らしい。

 写真展は10月6日まで、西天満(米国領事館東)の大江ビルヂング1階、乙画廊にて。